日本ドッヂビー協会 公式サイト

台湾ドッヂビー事情レポート

フライングディスクのニューウェーブ―<ドッヂビー>

台湾におけるスポーツとしてのフライングディスクはすでに30年の歴史がある。しかし残念ながら、なかなか愛好者数を増やすことができていない。
その理由として環境や場所などのインフラ要素と共にフライングディスクそのものの認識と指導者が不足していることが要因として考えられる。
台湾では毎年、フライングディスク研修会を開くが、短時間で優れた指導者を養成することは難しい。そのような状況下でどうやってフライングディスクを普及するのか?ということは永年の課題であった。
それら問題を抱える中、ドッヂビーの登場は初心者(特に小学生)に対して安全かつ楽しくフライングディスクを経験させることができる大変に有益なツールであると確信している。

2006年末、台湾易利飛有限公司(E.Z.Flying)がドッヂビーを台湾に導入し、各地の教育委員会と手を組んで、台北市、台北県、桃園県、桃園市、新竹市、苗栗県、南投県、台中県、台中市、彰化県、雲林県、嘉義県、高雄県、屏東県、屏東市などなど2年間の間に全国各地の小学校教員に50回以上のドッヂビー研修会(Dodgebee Seminar)を開いた。

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それらの活動成果が2007年3月、台北県の徐匯中學で行われた第1回ドッヂビー大会(小学部)の開催となった。15チーム、94名の選手と24名の審判が4つのコートに分かれて試合が開始された。
その時の喜びはとても言葉では伝えられないものがあり、試合開始の笛の音を忘れることはできない。
本大会で優勝を手にした台北県の樹林国小はその年、台湾代表としてドッヂビーの本場、日本で開催されている第3回ドッヂビー全国大会(ナゴヤドーム)に参加したが、ルールについての認識が違うことなどもあり、準決勝進出を逃す結果となった。

翌2008年には記念すべき、第1回台湾ドッヂビー全国大会が台北県の徐匯中學で行われた。
参加18チームの中で、屏東県の塔楼国小は優れたテクニックで、全勝優勝の栄誉を勝ち取った。
その年、塔楼国小は台湾代表として再度、日本で行われた第4回ドッヂビー全国大会(ナゴヤドーム)に参加した。
当時、日本の有力チームにあっては主流であったアップダウンスローを使うことなく優勝する快挙を成し遂げたことは、大きな自信と喜びをもたらした。
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2009年、台湾ドッヂビー全国大会の参加チームは23チームに増え、競争が激しくなってきた。優勝は同じく塔楼国小であったが、予選時に1敗しており全勝を守ることはできず、全体のレベルアップを実感した。大変に残念ながら、2009年、日本ではドッヂビー全国大会が開催されないこととなったために、塔楼国小は連勝の夢がストップとなってしまったが、台湾でのドッヂビー活動は確実に広がりを見せている。

盧彩五主委(委員長)と董永誠副主委(副委員長)の尽力により2009年4月末、屏東県で全県主委杯ドッヂビー大会が開催され、参加チームは全25チームとなった。屏東県は今年10月に2009年下半期のドッヂビー大会を開催する予定で、参加学校は25校を超えると見込んでいる。

台北県も呉峰銘総幹事の支えで、毎年前半と後半に分け、年2回ドッヂビー県大会を開催し、参加チームは10~12チームを見込んでいる。
また、今年後半には、彰化県、嘉義県と台北市においてもドッヂビー大会を開催する予定である。本年中に台湾各地でドッヂビー大会に参加するチームは100チームを超えると予想される。

台湾の小学校は児童数が多いにもかかわらず、運動場が狭いために子供たちの活動空間が限られている。安全面を考慮する結果、球技が禁じられるようになってしまう状況がある。しかしドッヂビーの持っている「安全」という特長がその規制を廃し、9メートルという短い距離がだれにでも投げることができること。さらにルールはドッジボールに似ているために、学校側も受け入れやすいなど。そして、一番大切なのは、指導者と児童が短い時間でフライングディスクの世界に入り込み、楽しむことができることともに子供たちが喜びを見出すことができるなど、その評価は高い。
研修会で私はよく「ドッヂビー指導者はドッヂビーを投げ、キャッチできるかどうかという問題を心配しなくてもよい、ドッヂビーに当たらないことさえできれば、参加者をドッヂビーの世界に連れて行くことができ、ドッヂビーの世界を楽しむことができる」と言う。

最後に台湾のフライングディスクスポーツに対して、たくさんのご支援をいただいていることやメーカーである(株)Heroの支えに心より感謝します。もっとたくさんの小学生がドッヂビーを楽しみ、安全でハッピーな時を過ごすことができれば、これこそ我々がドッヂビーから受けた最大の収穫であると思っています。そして、ドッヂビーを楽しむ選手は将来の台湾ドッヂビーにおける一番大切な支援者であると考えています。


本稿は台湾ドッヂビー協会 代表のクアン・チェン氏によって執筆されました。
尚、執筆依頼および和文翻訳は熊本県・ディスクスポーツ横田浩氏にコーディネートをお願いいたしました。一部、日本ドッヂビー協会事務局が加筆修正をしております。
クアン・チェン氏ならびに横田浩氏には、日本協会より厚く御礼を申し上げます。
ご協力ならびに情報のご提供、ありがとうございました。